“できたて料理“ の揮発性成分放出挙動:ココア | 理化学製品の株式会社バイオクロマト | 理化学製品の株式会社バイオクロマト

“できたて料理“ の揮発性成分放出挙動:ココア

アプリケーション

はじめに

・できたての料理には『独特の香り立ち』があり、誰しも“食欲がそそられ“ ”心が和む“ などを日常的に感じることがある。
・しかしながら、この“できたて料理” の香り立ちを機器分析を用いて捉えるためには、多量の水蒸気の影響を受けずに連続的に揮発性成分を測定することが必要となる。
・今回、揮発性成分測定システムであるVolatimeship DART-MS を用い、ココアを対象として、多量の水蒸気の影響を受けることなく、再現性良く揮発性成分の放出挙動を測定した事例を報告する。

試料

・ココアパウダー(5g)
・水(20mL)

    
  

方法

・ビーカーにココアパウダー5g および水20mLを入れ、
電子レンジ(500W) で2.5分間加熱した後に、
Fig.1の分析システムを用い揮発性成分の測定を行った。
※ビーカーには、ラップをした状態で測定を行った。
※Volatimeshipのヒーティングチューブ(揮発性成分導入チューブ)は、
150℃に設定した

結果

・Fig.2に、電子レンジでの加熱直後と測定時の試料の様子を示すが、ビーカー内に多量の水蒸気が存在していることが確認できる。

・試料を3回調製し、それぞれ測定を1回ずつ行った結果(TIC) をFig.3に示す。また、Fig.4には赤点線で囲った部分のMSスペクトルを示すが、多数の揮発性成分が検出されていることがわかる。

・Fig.5に、一例として3つの成分のEICの重ね書きを示すが、いずれの成分も繰返し測定におけるEICはほぼ一致しており、本測定には再現性があることが確認された。

・このように、Volatimeship DART-MSは、多量の水蒸気の影響を受けることなく、連続的に揮発性成分を測定することが可能であるため、本システムを用いることで“できたて料理の香り立ち“ のような従来困難であった測定が行えることが期待される。

 

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