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コンビニ・エバポ 第37弾

導入事例紹介(ユーザーズボイス)

植物抽出液の濃縮・乾固・保管までの操作時間を短縮!
数多くの試料を取り扱う我が研究室にとって、今やなくてはならない存在になっています。

今回は、がん間質(ストローマ)正常化による複合がん免疫療法を目指した
植物由来天然化合物スクリーニングを研究なさっている渡邊 教授にお話を伺いました。

インタビュー先:
熊本大学大学院薬学教育部・薬用植物学分野 教授 渡邊 高志 先生

 

渡邊先生の研究内容

癌関連線維芽細胞(CAFs)が引き起こす免疫抑制腫瘍環境メカニズムの解明と、植物由来成分を用いたCAFs由来ケモカイン抑制のスクリーニングを行い、ストローマを正常化に導く天然化合物の探索を行っています。併せて、各種癌細胞の転移に対する抑制効果を示す植物資源の探索、生活習慣病対策素材や化粧品素材の活性評価系に挙動を示す植物資源の探索を目的に、植物由来天然化合物のスクリーニングを行っています。
コンビニ・エバポは、水分と有機溶媒の除去時に使用しています。水分の完全な除去が必要なケースとしては、植物抽出試料に対して低温で長期保存を可能にするということと、
有機溶媒の完全な除去が必要なケースとしては、活性スクリーニング試験において溶媒の影響を正常細胞や癌細胞に対して与えないために、とても大切な作業と言えます。

コンビニ・エバポ 導入のきっかけ

代理店の持ってこられたパンフレットを見て、
「突沸リスク、ゼロ!高沸点溶媒を4検体同時に濃縮が可能です。」
という文言に興味を惹かれました。

コンビニ・エバポを使ってみて感じたこと

<利点>

ロータリーエバポレーターで濃縮後に、完全に溶媒を飛ばしてしまいますと、試料の濃縮・乾固・保管を目的にスクリュー管へ移動する際の処理が難しく、さらに回収量が減ってしまいます。そうした理由から試料乾個のため、低温処理の必要な試料用に冷却式減圧遠心エバポレーターを用いる処理方法もありますが、ロータリーエバポレーターで濃縮後直ちにスクリュー管に溶液を移し、その後の試料濃縮・乾固操作が容易なことから、濃縮の仕上げにはコンビニ・エバポを活用しています。
他の研究室の意見と同じように有機溶媒と共沸させずそのまま水を乾固させることができ、常圧で突沸リスクもないので放っておいても溶媒を飛ばせるのが良いと感じています。例えば、20mL容量のスクリュー管(又は、バイアル瓶)に植物の抽出液を入れる場合は、管のギリギリまでメスアップできませんが15mL以下に充填した場合、濃縮・乾固させるのに、1時間以内(温度設定を調整することで)で済みました。
私の研究室では、濃縮・乾固する試料が季節により増える傾向があり、数年前に4連式のコンビニ・エバポを導入し、一度に多くの植物試料を処理でき、さらに従来かけていた時間を大幅に短縮できたとでスクリーニング研究の迅速化に繋がりつつあります。

<ご要望>

一度、オーバフロー清掃をお願いしたことがあるのですが、コンビニ・エバポの内側に濃縮する度に少しずつ溜まってしまう物質を綺麗に、かつ簡易に取り除ける定期メンテナンスの事例チュートリアルが、HP上に紹介されていたら嬉しく思います。勿論そうした説明はあるかと思うのですが、他の研究室の取り組み方法を知ることでヒントが生まれると思っています。

取材者のコメント

渡邊先生、この度はお時間をいただきありがとうございました。
直接訪問での取材ができず残念ではございましたが、ご丁寧なやりとりに加え頂戴したお写真からも、先生のお人柄が伝わってきました。
植物の力を追い求める先生のご研究においては、植物由来天然化合物のスクリーニングのために多くの植物抽出試料を処理され、多い時では1日に20検体の試料を処理される事もあるそうです。コンビニ・エバポの導入により、植物抽出液の濃縮・乾固・保管までの操作時間が短縮され、スクリーニングが迅速化し、研究の効率化の一助となれました事、大変光栄に思います。
また、ご要望としてお話がありました、他研究室のコンビニ・エバポのメンテナンス事情などの情報をHP上へ事例として掲載する件につきましては、機器トラブルが生じても即座に足がかりを得られるよう、情報を集約しご案内できるよう取り組みます。
今後もご期待に応えられるよう努めてまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。

(取材担当:坪川)

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