コンビニ・エバポ第32弾
導入事例紹介(ユーザーズボイス)
NMP溶液の留去が効率的に出来るのでクロマト等への影響が払拭できました!!
今回は、有機合成化学分野で新規π共役化合物の創製を研究テーマにされている辻 勇人先生にお話を伺いました。
(インタビュー先:神奈川大学 理学部 化学科 教授 辻 勇人先生 )
コンビニ・エバポC1導入のきっかけ
- 代理店が配布しているカタログ広告で知りました。
活用方法
- 合成反応後の高沸点溶媒の留去に使用しています。反応後そのまま濃縮できるのでいいですね。
- (※先生の研究室HP 内でも弊社のコンビニ・エバポC1を掲載してくださっています。)
<容器・サンプル容量>
- DMA, NMP, DMSOなどを1~10mL程度含む溶液などの溶媒で、容器はバイアル(50または10mL)、ナスフラスコ(50mL以下)になります。
導入による変化
<導入前の課題>
- ナスフラスコ(ロータリーエバポレーター)での濃縮では高沸点溶媒がフラスコ内で還流してしまい、完全に溶媒を除くことが難しい課題でした。
- (※上記3種類の高沸点の溶媒の中でもNMP*1 は特に沸点が高い溶媒です。以前にも有機合成の実験でNMPの留去がロータリーエバポレーターでは難しくお困りだったユーザー様から、コンビニ・エバポで解決できたと喜びの声をいただいております。→コンビニ・エバポ 第4弾 *1 NMPの沸点は204℃です。)
<導入後の改善点>
- 高極性溶媒が残っているとクロマトの分離が悪くなることが多いのですが、それがなくなりました。
実際使ってみて感じたこと
<利点>
- 装置にセットして放置しておけばいいところですね。
- (濃縮の際に)高真空や高温での加熱が不要なところもいいですね。
セットしてから放置できるので、他の作業が並行して行えるため効率は向上しました。- 以前はロータリーエバポレーターまたは真空ラインにつないで、ドライヤー等で加熱しながら濃縮を行ったり、有機層を大量の水による洗浄を行うなど煩雑な作業が生じていましたが、合成後の溶媒を、(コンビニ・エバポに)セットして除去できるようになったので簡単に出来るようになりました。
<課題やご要望>
- もう少し早く留去できればうれしいですね。
- (※ひょっとしたら、ポンプの流量など見直していただくとよろしいかも知れません。
もしご検討いただけるようであれば、弊社のダイアフラム型ポンプでしたらお役に立てると思います。排気量が75L/minで、今お使いいただいているポンプよりも排気量が高いので改善できると思います。またダイアフラムにPTFEを使用しておりますので溶媒耐性にも優れております。是非ご検討ください。これからも多くのユーザー様の声を伺い常に改善し、価値ある製品を提供できるよう取り組んで参ります。) - 【研究室で作成された蛍光試料とコンビニ・エバポC1】
- (※研究室ではCOPV等の様々な高効率高安定性のフルカラー発光分子を開発されています。ブラックライトに照らされ輝く試料は魅力的でした。)
取材者のコメント
今回お話を伺いました辻先生は「新しい有機反応の開発」と「エネルギー変換材料の開発」で、研究室では有機合成を起点とした新物質開発をされています。有機合成の実験過程において、反応に用いた高沸点溶媒の留去に課題を感じておられましたが、コンビニ・エバポを導入することで、作業の効率の向上や溶媒残留によるクロマトへの影響が改善出来たなど、多くのメリットを感じていただいることが取材でわかり、大変嬉しく思います。
(取材担当:渡辺・大竹・横沢)
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