濃縮乾固時の容器特性
アプリケーション
はじめに
・「コンビニ・プレップ(Fig.1)」は試料の分画後に、
特許技術であるVVC法(Fig.2)による濃縮乾固が可能である。
・VVC法では、濃縮乾固後の試料状態が容器形状によって異なることが知られているため、ほぼ同容量の平底容器とテーパー型容器を用いて、それぞれの特徴を比較した結果を報告する。
特許技術であるVVC法(Fig.2)による濃縮乾固が可能である。
・VVC法では、濃縮乾固後の試料状態が容器形状によって異なることが知られているため、ほぼ同容量の平底容器とテーパー型容器を用いて、それぞれの特徴を比較した結果を報告する。

試料
・リボフラビン(水溶液、メタノール溶液)
実験
・試料10mLを、50mLの平底容器及びテーパー型容器にいれ、VVC法にて濃縮乾固を行った(ヒーター温度:50℃)。
・真空ポンプの吸引量は、攪拌時に試料液面が飛び散らない範囲の上限程度とし、そのまま一定流量で乾固させた。
結果
<水溶液(Fig.3)>
・平底容器では試料が容器下部に飛び散った状態で乾固が行われていた。これは濃縮過程で終始液滴が壁面に飛び散ったのではなく、濃縮が進み液量が少なくなると、円滑に液面の攪拌が行われずに試料溶液が壁面に飛び散ることで生じる現象である。
一方、テーパー型容器では、試料が容器下部に集中して乾固されており、液量が減少した際の試料溶液の飛び散り現象が起きないことが確認された。

<メタノール溶液(Fig.4)>
・平底容器では水溶液と同様に、試料が容器下部に飛び散った状態で乾固が行われていた。
一方、テーパー型容器に関しても、水溶液と同様に試料が容器下部に集中して乾固されている様子が確認された。しかしながら、水溶液に比べると、その集中度合が低くなっており、これは気化速度や表面張力などの要素が影響するためと考えられた。

まとめ
・今回の検討結果より、平底容器とテーパー型容器の比較結果を以下のようにまとめる。

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