お茶からのポリフェノール成分の簡便分画 | 理化学製品の株式会社バイオクロマト | 理化学製品の株式会社バイオクロマト

お茶からのポリフェノール成分の簡便分画

アプリケーション

はじめに

・ポリフェノールは、抗酸化効果、抗疲労効果及び消臭効果など非常に多様な作用を有する。
・食品中から、これらの活性成分探索や活性評価を行う際に、芳香族系吸着剤を用いた固相抽出によってポリフェノール画分を得ることが行われている。
・特許技術であるVVC法)を応用した分画・精製システムである「コンビニ・プレップ」を用いることで、数十mgのポリフェノール画分を簡便迅速に得ることができた。
*:吸引式ボルテックス濃縮(Vacuum Vortex Concentration:VVC、Fig.2)

コンビニ・プレップの特徴

・本装置は、特許技術であるVVC法を用いた分画システムであり、一つの装置で、分画した試料をそのまま濃縮乾固することが可能である。
・分画部に60mLのリザーバーを用いるため、約50mLまでの試料溶液を一度に処理することが可能である。
・真空ポンプを利用した液体排出のため、大容量リザーバーでも簡単に分画作業が行える。
・吸着剤はプレ充填ではなく、使用時に必要量を充填することができるため、分画作業時のランニングコストを抑えられる。
・試料吸着時に試料と吸着剤を攪拌することができるため、吸着速度の遅い試料の回収率を上げることが可能

試料

・ペットボトル入りのお茶

実験

<基本操作>
・リザーバーに芳香族系合成吸着剤10gを入れ、メタノールでコンディショニングを行う。
・リザーバーに試料20mLを入れた後、試料を排出する。
・リザーバーに水20mLを入れ、吸着剤を洗浄する。
・リザーバーにメタノール15mLを入れ、ポリフェノール画分を抽出する(バイアルに受ける)。
・バイアル中の抽出液を50℃に保温した状態で、吸引式ボルテックス濃縮を行う。
*上記操作でお茶から抽出した画分を「ポリフェノール画分」とした。
<評価項目>
①吸着量の直線性
吸着剤の吸着能を評価するため、試料量を10~40mLとした時に得られる
ポリフェノール画分量を確認した。
②吸着剤の繰返し使用評価
吸着剤を繰返し使用した際の、ポリフェノール画分量を確認した。

結果

①吸着量の直線性

試料量を10~40mLとした時の、蒸発乾固後のポリフェノール画分の重量を測定した。Tab.1及びFig.4に示すように、試料量と得られたポリフェノール画分量は良い相関を示し、本吸着剤は吸着能が高く、定量的に固相抽出が行えることが確認された。
なお、カテキン含量の多いお茶20mLを処理した際には、100mgを超えるポリフェノール画分が得られることも確認されている。

②吸着剤の繰返し使用評価

Tab.2及びFig.5に試料量を20mLとし、同じ吸着剤を繰返し使用した際の結果を示す。
6回の繰返し使用の結果は、平均値:19.8mg、CV:3.9%と比較的良好な数値を示しており、本検討に用いた吸着剤は繰返しの使用にも耐えうるものであることが示された。

Fig.6に、使用1回目と6回目のポリフェノール画分のHPLCチャートを示す。
繰返し使用によって得られる画分中のポリフェノール類として、ほぼ同様の成分が得られていることが確認された。
HPLC条件
カラム:Inertsil ODS-4 (3.0×100mm)
移動相:A: 50mmol/L NaH2PO4(pH4)
B:CH3CN
グラジエント:Time(min) 0⇒ 15
B(%)10 ⇒ 45
流量:0.3mL/min
カラム温度:40℃
検出波長:270nm

まとめ

・「コンビニ・プレップ」では60mLリザーバーを用いることで、中容量の試料を一度に処理することができ、かつ、
リザーバーからの排出が機械的に行えるため、簡便迅速にお茶中のポリフェノール成分を分画することが可能であった。
また、本装置では、抽出後速やかに濃縮乾固が行えるため、他の活性成分の分画等にも応用できると期待される。

 

ご質問・PDFデータのご希望等、お気軽にお申し付けください。

 

分画・精製・脱塩システム コンビニ・プレップM2についてはこちら

 

arrow_drop_up