■加工食品中の油脂分析 | 理化学製品の株式会社バイオクロマト | 理化学製品の株式会社バイオクロマト

■加工食品中の油脂分析

アプリケーション

はじめに

・品質や安全性確認などの観点で加工食品中の油脂を分析することがあるが、抽出などの煩雑な前処理が必要という課題がある。
・今回、ionRocket DART-QTOFMSを用い、アイスクリームとラクトアイスを無処理で分析を行い、それぞれに配合されている動物性油脂と植物性油脂を簡便に検出及び識別した事例を報告する。

試料

・生クリーム(乳脂肪分:35% *動物性油脂の標準
・ホイップクリーム(植物性脂肪分:40.0% *植物性油脂の標準
・アイスクリーム(乳脂肪分:15.0%)
・ラクトアイス(植物性脂肪分:13.0%)

方法

・分析システムは、DARTイオン源と質量分析計 (QTOFMS) の間にionRocket (昇温加熱デバイス) を接続して構成した(Fig.1)。
・試料 3μLをPOTに入れ、室温から600℃まで100℃/minで昇温加熱しながら質量分析を行った(アイスクリーム類は溶けた液を用いた)。

結果

Fig.2(上段)に、標準試料として用いた生クリーム(動物性油脂)とホイップクリーム(植物性油脂)の200-300℃区間のマススペクトルを示す。いずれの試料も、同じm/z値を有する複数のピークが検出されており、両者を明確に識別することは困難であると思われた。しかしながら、Fig.2(下段)に示すようにMS/MSスペクトルを確認すると、例えばm/z 600.52は、動物性油脂では炭素数がC4(酪酸)~ C18(ステアリン酸)、また、植物性油脂ではC8(カプリル酸)~ C12(ラウリン酸)までを主な構成脂肪酸とするトリグリセライドであることが分かり、MS/MS測定での構成脂肪酸組成確認によって両者を識別できることがわかった。
次に、アイスクリーム及びラクトアイスを測定し、同様にMS/MSスペクトルから脂肪酸組成の確認を行ったところ、配合されている油脂の種類を識別することができた(フラグメントピークのm/z値と強度パターンから識別が可能)。
このように本手法は、加工食品中の油脂を抽出などの前処理を行うことなく簡便迅速に分析することが可能であるため、新たな食品分析の手法として利用されることが期待される(測定時間は僅か7分)。


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