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PBT製品(モデル劣化試験後品)の直接分析

アプリケーション

はじめに

前報(JI-030、PBT製品(劣化初期品)の直接分析)にて、ionRocket DART-MS分析は、FT-IRよりも高感度に新品と劣化品の 差異を検出できることが示唆された。今回、PBTペレットを加熱劣化モデルを作製し、これらを同様の手法で分析してPBTモノマーの検出開始温度や検出量を指標として解析したところ、劣化の程度も評価できることが示唆されたため詳細を報告する。

試料

PBTペレット
※加熱劣化条件
加熱時間:300°C、
放置時間:0~72hr

方法

分析システムは、DARTイオン源と質量分析計の間に、ionRocket(昇温加熱デバイス)を接続して構成した(Figure 2)。
試料は、約0.5mm角に切り出してPOT(試料台)に入れ、室温から600°Cまで100°C/minで昇温を行った。

結果

FT-IR測定では、 Figure 1 に示したように300°C×2hr放置までの加熱劣化モデルでは明確な差異は認められなかった。
Figure3、Figure 4には、300°C×2hr放置までの加熱劣化モデルのTICとヒートマップを示した。TICでは各試料間に大きな差は認められないが、ヒートマップで詳細を確認すると、放置時間に伴って検出成分の種類や検出量が変化することが確認された。
Figure 5には、 各試料のPBTモノマー由来(m/z 221.08, [C12H12O4+H]+)の抽出イオンカレントグラム(EIC)を示した。放置時間に伴ってPBTモノマーの検出開始温度の低下と検出量の増大が確認された。加熱劣化モデルでは、PBTの熱分解温度(約400°C)よりもかなり低い温度からPBTモノマーを検出したことから、劣化生成物としてPBTモノマーが含まれると推測する。このことから、 PBTモノマーの検出開始温度や検出量を劣化指標とすることで、初期の劣化段階においても劣化の程度を評価できることが示唆された。
本検討より、ionRocket DART-MS分析は、FT-IRでは捉えることのできなかった劣化状態を評価できることが示唆された。
本手法は、前処理不要で簡便に劣化評価が可能であることから、品質管理や製品開発への適用が期待される。

 

 

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