二液混合エポキシ系接着剤の硬化条件検討手法の提案 | 理化学製品の株式会社バイオクロマト | 理化学製品の株式会社バイオクロマト

二液混合エポキシ系接着剤の硬化条件検討手法の提案

アプリケーション

はじめに

二液混合エポキシ系接着剤は、主剤のエポキシ樹脂と硬化剤を混合することによって硬化が開始する。接着剤硬化物の分析は、溶媒に対して難溶である場合が多いため、適用できる分析手法も限られる。そこで、今回、接着剤硬化物について、ionRocket DART-MS分析による直接分析を行ったところ、硬化時間違いの差異を可視化することができた。

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試料

市販の二液混合エポキシ系接着剤(A剤、B剤)

 

方法POT

分析システムは、DARTイオン源と質量分析計の間に、ionRocket(昇温加熱デバイス)を接続して構成した。
約5mmの試料をPOT(試料台)に入れ、測定に供した。ionRocketの昇温加熱条件は、室温から600℃まで100℃/minとした。

 

 

結果

Figure 1.には、A剤及びB剤のそれぞれの測定で検出された主成分を示した。

Figure 2.には、二剤混合して15分後及び45分後の試料の測定結果を示した。二液混合15分後では、昇温約130 ℃時点でA剤主成分2種を検出したのに対し、二液混合45分後では、同温度帯にA剤主成分がほとんど検出されなかったことから、約130 ℃時点で検出したA剤主成分は反応残渣分と推測する。また、二液混合後45分には、完全硬化していると推測する(昇温200~300 ℃で検出したA剤主成分は、硬化物の熱分解物由来と推測する)。
以上より、本手法を用いて二液混合後の試料を経時で測定することが、接着剤硬化条件(硬化時間・温度等)の最適化検討に有用であると考える。

Figure 3.には、昇温約300 ℃時点のマススペクトル(硬化物)を示した。A剤及びB剤からは検出されなかった”m/z 386”が観測されたことから、この成分は硬化物の熱分解物と推測され、この成分の構造を解析することは、硬化メカニズムの解明につながることと期待される。
(詳細は今後の分析アプリケーションにて紹介)

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Figure 1. A剤・B剤の主成分
(上段) A剤   (下段) B剤

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Figure 2. 二液混合後硬化物の分析結果
(上段) 混合15分後  (下段) 混合45分後

 

ji021-fig3Figure 3. 接着剤硬化物の熱分解物分析結果
(Figure 2.下段の300 ℃におけるマススペクトル)

 

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