コーラの香気成分の違い | 理化学製品の株式会社バイオクロマト | 理化学製品の株式会社バイオクロマト

コーラの香気成分の違い

アプリケーション

目的

コーラは複数のフレーバーを調合している炭酸飲料で,様々なメーカーから販売されているポピュラーな飲み物である. またクラフトコーラとして自宅で複数のスパイス,ハーブを調合して作る方法もネットで紹介されている. 今回は市販のコーラ2種類をChemZoによるイオン化とSpectra ScopeのIDS(差分解析)により,違いが判別できるか実験したので紹介したい.

実験方法

イオン源   ChemZo バイオクロマト社製
質量分析計  compact QTOF Bruker社製
測定方法     市販のコーラA,B2種類をそれぞれの香り立ちをチューブを介してMSに導入.
常温にてポジティブモードでそれぞれ30秒,3回測定した.
解析方法      Spectra ScopeのIDS(差分解析)によりA,Bで違いがあった香り成分を抽出.
その後Compound Searchでデータベース検索を行い,推定された組成式を掲載した.


結果

それぞれのコーラで違いのあった成分のみをIDSで自動的に抽出し,結果をレーダーチャートで示した.(Fig.1) コーラA(赤)コーラB(青)で強度の違う香気成分が複数みられる. 例えばm/z=135.0802, m/z=137.1322, m/z= 155.1426はA,Bどちらのコーラにも見られるが,Bの方が2倍以上の強度があることがわかる.
コーラには柑橘類のフレーバーが使われており,標準品の測定結果から考えるとm/z=135.0802はリモネンの脱水素ピーク、 m/z=137.1322はリナロールの脱水ピークが推定される.
※柑橘類の香気成分のアプリケーションノートも合わせて参考いただきたい.
https://www.bicr.co.jp/wp/wp-content/uploads/JC013_CITRUS-FRUIT.pdf


 

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