目的

ガラス棒に付着させた微量な成分を,あらかじめ加熱したステンレス製POTに付着させることにより,微量で迅速に測定する方法を検討した.

実験方法

イオン源　　ChemZo バイオクロマト社製
質量分析計　compact QTOF Bruker社製
測定方法　　ステンレス製POTを400℃に加熱し、消炎鎮痛剤(ロキソプロフェン)を付着させたガラス棒を接触させ  　　　　　　てイオンが検出できるかを確認した.
解析方法　　Data Analysis(Bruker社)で目的のイオンを確認した.

結果

Fig.1に測定時のTICを示した. ガラス棒に付着させたサンプルは微量だが,ステンレス製POTに付着させるとロキソプロフェンのプロトン付加体,アンモニウムイオン付加体および2量体のイオンが検出された.(Fig.2) サンプルは微量の為,質量分析計本体を汚すこともなく,かつステンレス製POTが加熱されている為,キャリーオーバーもなく何度でも測定できる.有機合成の反応を調べるための薄層クロマトグラフィーに付着させたキャピラリーや, NMRを測定したサンプルからそのまま質量分析を行うなど様々な用途への応用が考えられる.

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